馬術と乗馬

同じ馬に乗るといっても、乗馬クラブや外乗で楽しむ乗馬と大会などで競い合う馬術があります。どちらも馬との信頼関係が技術を左右するスポーツです。

馬術や乗馬にはそれぞれ普及活動する団体があります。また乗馬の技術向上を目的として認定資格もあり、資格取得を目指し日々励んでいる人も多いです。

ここでは馬術と乗馬の違いや、それぞれに関わる団体と取得することができる資格について解説していきたいと思います。

馬術とは

馬術は馬に人が騎乗し、馬と人が人馬一体となり行う競技のことです。競技では動きの正確性・美しさなどが競われます。
競技の種類は「馬場馬術」「障害馬術」「総合馬術」「エンデュランス」「レイニング」「馬車」「軽馬」などがあげられます。その中でもオリンピックの種目にも選ばれる競技が、「馬場馬術」「障害馬術」「総合馬術」の3つです。

この3種目は初心者であっても耳にしたことがある馬術と言っていいほど、ポピュラーな競技でしょう。ここでは馬術競技の中でも「馬場馬術」「障害馬術」「総合馬術」について解説します。

馬場馬術

馬場馬術では歩き方の基本である「常歩」「速歩」「駈足」で、アリーナと呼ばれる長方形の馬場に図形を描き歩いたりステップを踏み、その美しさや技術の高さを競う競技です。選手が選曲しそれに合わせオリジナルで構成した動きを音楽に合わせ行う自由演技と、選手全員が決められたプログラムを行う規定演技があります。

動きの美しさや正確さを採点される馬場馬術はフィギュアスケートにも似た競技とも言われます。鞭などは使用せず小さな動きで馬に指示していきます。

障害馬術

アリーナ内に設置された複数の障害物を飛び越えタイムを競うのが障害馬術です。スピードだけでなく順序に沿って進めるかや、障害を乗りこえる正確さも求められ、選手がいかに的確に判断し馬に指示することができるかがポイントです。

障害物を落下させるごとに減点方式で競わせる「標準競技」、障害物を落下させるたびに走行タイムを加算される「スピード&ハンディネス」が競技の種類としてあります。

総合馬術

総合馬術では、馬場馬術・障害馬術・クロスカントリーの3種目を審査される競技です。選手は3日間同じ馬で参加することが必須とされています。

1日目に馬場馬術、2日目にクロスカントリー、3日目に障害馬術を行います。クロスカントリーがメインの種目です。

自然に近い環境に丸太や池・竹柵など自然の素材で作られた障害物が複数あるコースを進みます。3日目の障害馬術に進むためには、獣医師と審判員のコンディションチェックが入り、このチェックにパスした選手と馬出ないと、障害馬術への参加が認められません。

それぞれの乗馬技術だけでなく、人馬それぞれの体力作りやケアに力を入れる必要のある競技と言えるでしょう。

乗馬とは

乗馬は馬の上に乗り馬場内や森林・海などを歩くなど非日常を楽しめると共に、馬という穏やかで優しい動物との関りで癒しを得ることができます。乗馬は老若男女が同じフィールドに立つことができるスポーツです。

馬術の大会では燕尾服にハット姿ということもあり、紳士的なスポーツというイメージが強いでしょう。しかし馬に乗り始めたのは、人が長距離移動するためや狩りを行うためであり、日常生活で行われたものです。

乗馬にはブリティッシュとウエスタンで形式が違い、日本ではブリティッシュが主流となっています。そのためオリンピックなど大きな大会では燕尾服にハットという、ブリティッシュ形式が採用されています。

馬術にまつわる団体

「公益社団法人 日本馬術連盟」「全日本学生馬術連盟」「日本社会人団体馬術連盟」「全日本高等学校馬術連盟」などが馬術にまつわる団体としてあげられます。公益社団法人 日本馬術連盟は統括団体といえます。

主な事業は、大会の主催や競技会の認定・各国際競技会への人馬の派遣を行っています。また競技規則の制定を行っているのも日本馬術連盟です。

乗馬にまつわる団体

乗馬にまつわる団体は、公益社団法人全国乗馬倶楽部振興会があげられます。主な事業としては、乗馬技能認定や乗馬大会の開催、指導者資格認定・指導者を対象とした巡回指導など乗馬技術に関わる様々なことを行っています。

また乗馬の技術向上だけでなく、乗馬の普及のための広報活動や予防ワクチンやイベントの補助金なども行っています。

馬術にかかわる資格

日本馬術連盟が認定している「騎乗者資格」「指導者資格」「審判員資格」があります。

騎乗者資格

「騎乗者資格」は、日本馬術連盟の認定資格です。騎乗の能力によってA~Cの資格が与えられます。

A級はB級資格を取得していること・一定基準の競技経験があることが取得条件になっています。国際競技会に出場するためには取得しなければならない資格です。エンデュランス限定の資格もあります。

B級は日本馬術連盟の個人会員になる又は騎乗者資格C級を取得していることが受験条件とされています。実技と筆記試験を受け合格することで取得すること可能です。日本馬術連盟が主催又は認定した競技会に出場をするためには、このB級を取得する必要があります。

C級は日本馬術連盟の個人館員であることが条件とされ、日本馬術連盟が認定している審査会から合格することで取得することができます。B級を受験するためにはC級を取得する必要があります。

騎乗者資格のAまたはBを取得することで、日本馬術連盟の主催する大会や認定している大会への出場資格を得ることができます。

指導者資格

「指導者資格」は、日本体育協会公認馬術指導者資格(コーチ)・日本体育協会公認馬術指導者資格(指導者)・日本馬術連盟準コーチ資格があります。

日本体育協会公認馬術指導者資格(コーチ)は、競技を発掘指導するために必要な資格です。日本体育協会公認馬術指導者資格(指導者)は、乗馬初心者や子どもの指導を行うことができます。

日本馬術連盟準コーチ資格は、日本体育協会公認馬術指導者資格を取得する前の基礎資格です。どの資格も20歳以上であることが条件になっています。

審判員資格

「審判員資格」は、馬術競技において審判員を行う際に必要な資格です。

乗馬に関わる資格

公益社団法人全国乗馬倶楽部振興協会が定めた、「乗馬技能認定」が乗馬に関わる資格です。協会に登録している乗馬クラブで認定を受けることができます。自分の乗馬技術がどのレベルであるかを認識するために受ける人が多いです。

ブリティッシュで5~3級・ウエスタンで5~1級・障害で3~1級・馬場で2~1級・エンデュランスで3~1級、それぞれで認定を受けることが可能です。まずはブリティッシュまたはウエスタンの5級から受験はスタートします。

中学生以下の児童に対いては、ポニーライダー技能認定があります。ポニーライダー技能認定は5~1級まであります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。乗馬の基礎を習得すると馬術を学ぶ方に移行していきます。馬術には種類があり、自分が何に重点をおいて練習していくか選択していく時が出てくるでしょう。

また乗馬クラブで長く技術を磨いていくと、自分の技術がどの程度のものなのか確認したくなってきます。その確認方法としてあげられるのが認定資格や馬術競技です。

ただ馬との関りを楽しむのも良いですが、目標をもって取り組むことでより高い技術の習得に繋がると言えるでしょう。

 

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